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韓国・釜山にて長崎県主催による「日韓学生海ごみ交流ワークショップIn釜山」が2024年1月6日(土)から8日(月)まで2泊3日の日程で開催されました。
海ごみについて考える目的のもと、同年代の日韓の高校生が釜山に集いました。
参加者は日本から対馬高校生22名、韓国から影島(ヨンド)区をはじめ釜山広域市の5つの高校から22名となりました。
そしてもう一つの催しとして「漂着物のトランクミュージアム®対馬版」を、初めて国外へ持ち出し、韓国にて展示が実施されました。
まず日本から本事業の参加者として、主催の長崎県より3名、対馬市より対馬高校25名(引率3名)、対馬市役所2名、対馬CAPPAスタッフ11名(韓国在住2名)の計41名での釜山訪問です。
行程としては、初日に対馬から釜山へ移動し、ロッテ百貨店展望台にて夜景展望。二日目に釜山港国際展示コンベンションセンターにて、午前に講演の部として日本(対馬)と韓国(及び世界)の海ごみの現状についての講演(各国1名)、午後からワークショップの部として海ごみについてディスカッションが行われました。その後、再生とエコがテーマの文化空間「F1963」を韓国学生と共に見学し、最後に夕食交流会が行われました(三日目は釜山から対馬へ移動)。
講演の部において、一般社団法人対馬CAPPA代表理事の上野芳喜様による「対馬の海ごみ」についての講演では、初めて海ごみの現状を知った韓国学生たちから驚きの声が上がっていました。
また、韓国海洋大学教授のチェ・ギュヂョン様による韓国を含めた「世界の海ごみ」についての講演では、最新の研究で私たちの知らなかった海ごみのもたらす生態系への影響等を講演いただき、学生たちは興味津々で耳を傾けていました。
メインプログラムであるワークショップでは、始めに対馬高校生が年間を通して行なっている環境活動を日本語と韓国語の両方を用いて発表し、続けて「漂着物のトランクミュージアム®対馬版」については韓国語のみで解説を行いました。
その後、8つのグループに分かれ海ごみ問題解決のために「日韓が協力してどんな活動ができるか」「あるひとつの海ごみに関してどのように私たちが使用していけば解決するか」という2つのテーマでディスカッションを行ない、各グループ日本語と韓国語で発表しました。
「日韓が協力し、学生も参加しやすい清掃イベントを増やし海ごみの深刻性をもっと多くの人に知ってもらう」「環境に配慮の無い製品を販売する企業に対し、罰則を設ける」等、各グループから様々な意見が発表されました。学生たちにとって有意義なワークショップとなったようです。
初めのうちは緊張もあり、ぎこちない空気の学生達でしたが、夕食交流会の頃には笑顔も見え楽しげな雰囲気となり、最後は別れを惜しみながらの解散となりました。
次に、「漂着物のトランクミュージアム®対馬版」の展示については、1月7日から8日にかけてワークショップと同会場にて展示が実施されました。
来場いただいた方に、より一層現状を理解いただけるよう、対馬の海ごみの写真や「漂着物のトランクミュージアム®対馬版」の説明文をハングル表記したパネルも併せて展示されました。
今回のイベントは、「漂着物のトランクミュージアム®対馬版」と「同世代のユースたち」が国境を越えて共に「海ごみ」について考え、今後の日韓での海ごみ問題解決へつなげていけるものとなったようです。