化学総連海岸清掃
令和3年11月14.15日で化学総連の方々が対馬に訪れて、海岸清掃を行いました。
化学総連の方々が対馬で海岸清掃を行うのは5回目です。全国のプラスチック製品を製造・開発するメーカーの組合の方々が海洋プラスチックごみ問題の認識を深めるための活動として対馬に来島していただいています。
1日目の14日はシーカヤックで浅茅湾の自然を楽しみながらごみを回収するツアーを行いました。いつもは無人島まで行ってごみを拾ってもらっているのですが、今回は天候の関係で城山のふもとの海岸に上陸してごみ拾いをしてもらいました。カヤックに乗るごみの量は限られているので、1人ごみ袋1つ分のごみを回収してもらいました。
城山の麓にも海から流れ込んできたごみが林の奥の方まで入り込んでいて、拾っても拾っても奥から出てくる状況でした。一見少ないように見えますがかなりの量がたまっています。
日常では体験できない大自然の美しさと、海外から流れてきている海ごみの現状を肌で感じてもらうことができました。
15日は対馬の南部の上槻海岸で清掃を行いました。この上槻海岸には発泡スチロール、ペットボトル、漁業用プラスチックブイがたくさん溜まっていました。時間の関係で今回は発泡スチロールとペットボトルだけ最初に回収してもらい、最後の10分でプラスチックブイなど大きなごみを回収してもらいました。清掃時間自体は30分ほどでしたが、トン袋12袋分のごみを回収することができました。
そのあとペットボトルの国別分類をしてもらいました。ペットボトルの国別分類は容器やラベルに書いてある文字やバーコードを頼りにどこからペットボトルが多く流れてきているかを確かめる調査です。
ペットボトル国別分類の結果
中国254本 韓国232本 日本51本 ベトナム6本 マレーシア2本 フィリピン2本 インドネシア1本 タイ1本
台湾1本 UAE1本 トルコ1本 不明116本
上の結果を見てもらうとわかる通り中国と韓国がほとんどを占めております。上槻は対馬の南西に位置しているので韓国や中国のごみが流れてきやすい環境です。住んでる人も少ないのであまり日本のごみがでないのだと思われます。他にもベトナム、マレーシア、フィリピン、インドネシア、タイから流れてきているのを見ると東南アジアからも対馬にごみが流れてきていることがわかります。
このようにボランティアの方とごみを拾って、調査まで行うと新しい発見もありますし、参加者の学びも深くなると思います。これからもボランティアの方と一緒にペットボトルの国別分類を対馬全体でやっていきたいと考えています。