海ごみ対策

Measures

平成31年度 対馬市海岸漂着物対策推進協議会より、対馬市長へ提言書を提出
開催日時:平成31年 4月18日(木)10:30~11:00
開催場所:対馬市役所


対馬市の海岸には、流木、発泡スチロールやペットボトル等のプラスチック製品等を主体として、東シナ海から対馬暖流に乗って、多種多様な海ごみが漂着しています。

地元市民はこれら海ごみによる漁業への影響を懸念しており、海岸の景観への影響は著しいものとなっています。

対馬市環境政策課では、それら海ごみの回収や処理が大きな課題となっています。

九州本土と朝鮮半島の間に位置する離島である対馬市は、南北82km、西18km、海岸線総延長は約915kmに及ぶため、ここに漂着したごみを回収するとなると膨大な量となります。

今まで、対馬市では漂着物を埋立処分することで対処していました。

しかし、無尽蔵に流れてくる漂着物に対し、市だけではとても対応しきれない量となっていました。

平成25・26年度には、対馬市環境政策課は、環境省の補助金を基に、海岸漂着物の処理推進をはかるため、有識者をはじめ、対馬市民、関係者で組織された「対馬市海岸漂着物対策推進協議会(以下、協議会)」を設立し、埋立処分にかかる費用削減、及び適切なリサイクル機器の導入が検討されました。

この協議会において、平成30年度には4度の協議が行われた結果、適切なプラスチック類のリサイクル機器を導入するよう提言する書面を市長へ提出するまでに至りました。



右手にいらっしゃる方が対馬市長 左手にいらっしゃる方が協議会の委員長の長崎大学名誉教授の糸山先生です。

提言書を提出した後、糸山先生と対馬市長は、ご歓談を楽しまれておりました。

対馬市長は、対馬市には海岸漂着物が非常に多く漂着していることをご理解されており、市民、また漁業者が困惑している状況も把握されておられました。
 


対馬市長は、これまでも発泡スチロールからスチレン油を生成してきたことを前提として、この装置は既に老朽化しており、早急に次の施策を対策しなくてはならないという状況を説明されました。

協議会からのリサイクル機器導入の提言に対し、対馬市長から「素晴らしいご提言をしていただきましたことに心からお礼を申し上げたい。対馬市といたしましても、この提言書を実現化させるために”一所懸命”頑張っていきたいと考えておりますので、今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。」とのお言葉をいただきました。


右手にいらっしゃる方が糸山先生 左手が一般社団法人対馬CAPPA代表理事の上野です。

糸山先生はこのご歓談の中、以下のように意見をくださいました。

「このように市民が有識者と協力して自発的に行動し、行政と連携して市長へ提言書を提出するような事態は極めて珍しく、意味のあることです。

これまで、韓国の学生さんに対馬の海岸清掃に来ていただきました。 私が最初に来た時は、確か韓国製のごみが、特にペットボトルが多かった。 ところが、それからしばらく時間が経つと、韓国製のごみが減ったのです。その時、ごみが減ったのはなんでだろうか、と思いました。

本当は、ごみを減らすのに一番良いのは、ごみの現状を知ることこそが、大事なのではないか。

簡単に言うと、韓国ごみが減ったのは、釜山外大の学生さんたちが来て、清掃活動を通じて自分のところのごみがこんなに多いと知ってしまったからだと思います。

そういうことなので、もし、中国の学生さんをこの対馬に連れて来れるのであれば、ごみ問題も含めて(知っていただき)、それで(中国製の)ごみが減るのであれば、良いことになると思います。」

糸山先生の隣の一般社団法人 対馬CAPPAの代表 上野芳喜代表理事は、提言書提出後のインタビューに対して、以下のように意見を述べました。

「対馬市行政や市民をつなぐ役目を担う中間支援組織として活動する対馬CAPPAは、このように市民が行政へ提言する形のサポートを担うほか、国境を越えて環境問題に取り組むために、漂着ごみの一定の割合を占める韓国との交流を通じた環境教育を推進していく形式を、対馬モデルとして世界へ発信していけるよう決心しています。

糸山先生も仰るとおり、これまで韓国から学生さんにこちらへ来ていただいて一緒に漂着物を回収したり、対馬の学生さんが韓国の釜山へ行ったりもしました。 そこには、色んな環境問題を学生同士で新しい未来に向かって協力しあうという形があります。そのような繋がりを広めていって、環境問題をテーマに国際的に協力して、いろんな形で取り組んでいきたいです。

これらの問題を、対馬だけではなく、世界中で考えましょうという風に。みんな一緒に考えようと。 世界からみても、多種多様な国から漂着物が流れ着くという意味では、対馬は世界へ発信しやすいところだと思います。」

対馬CAPPAの上野代表理事は、この他にも一次産業で対馬が成り立ってきたことを述べ、対馬を「海ごみ」だけのイメージにするべきではないと考え、シーカヤックを用いて観光客に対馬の美しい海を見せながら、漂着物も見てもらう等の環境教育ツアーも開催しています。


出席

対馬市代表 比田勝 尚喜 市長、対馬市海岸漂着物対策推進協議会 委員長 長崎大学名誉教授 糸山 景大 先生、一般社団法人対馬CAPPA 上野 芳喜 代表理事

  

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